「半分の月がのぼる空 2」を読んだ

早速、前巻に引き続いて橋本紡の半分の月がのぼる空 - waiting for the half‐moonを読んだ。

以下ネタバレを含むため、未読の人は注意。ちなみに、今回は事前に宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を読んでおくと、ちょっと辛くなれます。

前回のあとがきに、次巻の最初の一行はすでに決まってるとか書かれていたけど、なるほどたしかにあの一行があれば話は作れる。っていうか、エロ本の1冊や2冊、持ってちゃダメか!?

今回は前回よりも2倍近くラブラブな状況が描かれている。ノロケ尽くし。夜中にこんな文章を書いている自分が恥ずかしくなってきた。また、ここまで惚れた女の子のノロケ話をきかされるのは、地獄に放り出されるのに等しい。

しかし、「自分というものがありながら」と裕一に怒る里香のなんと可愛いことか。あ、これは挿絵のみで、本文中での台詞というか思考としては表れていなかったっけ?

朝大学に向かう電車内でこれを読んでいたんだけど、話が気になってしまい、故意に3駅ほど乗り過ごした。授業への遅刻に関しては、誤差の範囲内だからまぁ大丈夫。

今回の表向きのメインであるエロ本貯蔵発覚事件による気楽な波と、「現実」の波とが交互に襲い掛かってきた。

銀河鉄道の夜を数ヶ月前に読んだ自分としては、里香がカンパネルラ側を演じているのがなんとも辛く、前回「覚悟」ができたとはいっても、やはり死を意識せずにはいられないんだろう。創作の世界の話とはいえ、現実味を持った重さを感じた。

既に3,4巻を買ってきたのだけど、唯一望むことは、どんなカタチであれ、彼らに悔いの残らないエンディング(ハッピーエンドというのかな?)を迎えて欲しいということ。ちょっと気が早いけど。でも作者もきちんと書き終えたいと言っているので、そこらへんは安心していいのかな。まぁ、次の巻でどうなってしまうのか、安心するのは大変な困難を伴うけど。

あー、ところであとがきの猫の話。猫は確かに「ごはん」と言ってくる。他にも「足りねぇよ!」とか、「もっと美味しいものはないのかい!?」とか、「外出せや!」とか。可愛いっす。